綺麗にすると汚れが目立つジレンマ
お店には9年落ちの代車があります。来たときはそこそこ綺麗だなと思っていたのですが、洗車すると水はすべてねっとりと塗装面に張り付くし、拭き上げでも水分がなかなか塗装面から離れてくれません。
ただ、塗装面に触れた感じとしては少ししっとりしているような感触でしたのでそこまで悪い印象は持たなかったのですが、これこそが多くの人がジレンマに陥る原因だと思います。
つまり「中途半端に綺麗な状態」よりも「均等に汚れが堆積している状態」のほうが綺麗に感じてしまい、これでもいいかと妥協してしまうのです。そして、少し綺麗にしようものならそれまで隠されていた汚れが目立ち始め、余計に汚く見えてしまうという矛盾した事態になってしまうのです。これこそが、人々から車を綺麗にしようという気持ちを奪い、それなりに傷と汚れがあっても仕方がないと妥協させてしまう仕組みだと考えています。
この車も数回洗車した頃、表面の汚れが落ちてきたのか徐々に塗装面に固着しているものが見えるようになりました。このブログでは数回にわたり初期の状態から綺麗にしていく過程を含めてすべてお伝えして、同じような悩みを持たれている方やご自分の車の劣化が気になる方に向けて情報発信していくことで、将来の不安を解消してより状態の良い愛車と過ごしてもらうお手伝いができたらと思います。
最初の状態
ここでまず数回洗車した後の状態を見ていただこうと思います。全景はよさそうに見えます。これはカメラ撮影と肉眼との違いでカメラ撮影のほうが汚れが目立ちにくいというのも関係していると思います。
詳細にしていくにつれて肉眼で確認できるのと同じような塗装面の状態の悪さが見えてくると思います。
続いて部分的な画像をご覧いただきます。
特に劣化がわかりやすい部分は、ボンネット、ルーフサイド、ドアハンドル付近です。
(ボンネットとルーフサイトの画像は照明の色温度の影響で全体的に黄色みがかっています。)
いかがでしたでしょうか?
全体的に年式を考えると状態は悪くないように思えます。特に汚れを均一にまとった状態(と表現しますが)では、その下の塗装面の状態の悪さが覆い隠されてまとまっているようにさえ見えます。しかし、光の反射の仕方や触感などで気付いてはいましたが、汚れの下には長年の堆積による頑固な汚れが固着していました。
さらに使用過程の癖による局所的な傷もあり、状態は良いとは言えないものでした。
次回以降、ここから固着した汚れと傷をどのように処置して、塗装面をどの状態まで回復させるか計画を立て施工していく過程をお伝えしたいと思います。ご自分の車にも当てはまるところがあったり、参考にしていただけたりすれば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。